N88−日本語BASIC(86)入門


<第一回>
ダイレクトモード

 みなさん、こんにちは。私は、ただのBASIC愛好家、山本です。
これから、皆さんにBASICの簡単な(基本的な)操作方法をやさしく解説し ていこうと思います。
どうぞよろしくお願いします。
最初に、N88−日本語BASIC(86)とはどういうものか、を解説します。
 このBASICは、NEC(日本電気株式会社)が製作したものです。BAS ICといえば、PC−8801を思い出される方もいらっしゃるかと思います が、あの頃が全盛期だったようです。なお、他に、N−BASIC、N80− BASIC、N60−BASIC、N88−日本語BASICが存在します。
 さて、このBASICですが、これ自体がOSなので、OSを立ち上げる必要 がありません(DOS−BASICはMS−DOSが必要)し、立ち上がるなり、 スクリーンエディタ(画面のどこにでも書き込みができる)になっていますの で、わざわざプロミングをする為に何かを立ち上げる必要もありません。
 では、このスクリーンエディタを使って、計算をしてみましょう(このことを ″ダイレクトモードで行う″と言います。)
画面上の何も文字が表示されていない所にカーソル(点滅している長方形の白 い物体)を持っていき、

print 10+20[RET]

と打ってみましょう。([RET]はリターン(キー)のこと)すると、

30
Ok
(ここにカーソルが表示されます。)

と表示されましたね。これは、私達が、紙面上で″10+20=30″とするのと同じ 事なのです。尚、引き算をする時は - 、かけ算をする時は * 、割算をする時は /  を使います。ここで登場した print というコマンドは、″画面に表示する″と いう機能を持っています。よって、

print "Hello!"

とすると、

Hello!
Ok


と表示されます。数字の場合は、そのままでいいのですが、文字の場合は、" (ダブルクォーテーションマーク)で囲んであげなくてはなりません。もし、 ""を忘れると、

Syntax error
Ok


が表示されます。
 次に、コンピュータのクロックを使ってみましょう。
まず、

print date$[RET]

と入力してみましょう。

**/**/**
Ok


と表示されますね。同じく

print time$[RET]

と入力してみましょう。

**:**:**
Ok


と表示されます。これは、date$とtime$という変数に、最初から時計機能用変 数として割り当てられているからです。このように、BASICでは、ユーザー 変数として使用できないものがあります。変数を使う時には、気をつけて下さ い。
 次に、グラフィックを使ってみましょう。まず、画面を初期化しましょう。

screen 3[RET]

これは、″グラフィック画面を高分解能モードで初期化する″という意味を持っ たコマンドですが、ここでは、気にしなくていいです。これで、640×40 0ドット、8色の表示が可能になりました。では、さっそく、この画面上に何 かグラフィックを表示させてみましょう。

line(50,200)-(150,200),7[RET]

画面上に白い線が表示されましたね。これは、このlineというコマンドが″線 を引く″という意味を持ったものであるからなのです。しかし、これは、ただ 単に線を引くだけではなく、長方形を描いたり、更に、その中を塗りつぶした りする事もできます。
 他に、円を描く命令、点を打つ命令があります。
まず、円を描く命令をやってみましょう。

circle(200,200),50,5[RET]

画面中央よりちょっと左の所に、水色の円が表示されました。このように、 circle命令は円を描く命令なのです。

次に、点を打ってみましょう。

pset(250,300),4[RET]

画面中央しての方に小さな点が表示されましたね。これで、点を打つ命令も学 習しました。
 ここで、グラフィック関係の命令の使い方を復習しましょう。

・line(始点x,始点Y)-(終点x,終点y),表示色(0-7)
・circle(中心x,中心y),半径,色
・pset(x,y),色


 今回は、この辺で終らせて頂きます。次回は、簡単なプログラムと基本編 集操作について書く予定です。
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