N88−日本語BASIC(86)入門
<第二回>
簡単なプログラムと基本編集操作
こんにちは。山本です。
さて、今回も元気良く解説して行こうと思います。
今回は、簡単なプログラムを基に、基本的な編集操作を解説しようと思います。
プログラミングを行う時には、 auto というコマンドを用いると非常に便利
です。使い方は、スクリーン上で auto[RET] と打ち込むだけです。
では、まずは下に挙げるプログラムを打ち込んでください。
10 rem ケイサンスルプログラム
20 input "+-*/";a$
30 input ka
40 input kb
50 if a$="+" then print ka+kb
60 if a$="-" then print ka-kb
70 if a$="*" then print ka*kb
80 if a$="/" then print ka/kb
90 goto 10
上のプログラムは、四則演算を行うプログラムです。では、先程打ち込んだプ
ログラムを実行させてみましょう。プログラムを実行させる時は、 run コ
マンドを使います。スクリーン上で
run[RET]
と打ってみましょう。
+-*/?
と表示されましたね。これは、プログラムが、キーボードからの入力を要求し
ています、ということを示しています。ここでは、四則演算の中で、どの演算
を行うのか、を聞いていますので、+、−、*、/、のいずれかを入力して下
さい。ここで、入力を誤ると、計算できないので、気を付けて下さい。入力す
ると、再度入力を請求してきます(2回)。ここでは、計算対象となる数値を
入力します。入力が終わると、その下に計算結果が表示されます。そして、ま
た、どの演算をするのかを聞いてきますが、ここで止めたいときは、ストップ
キー(キーボード左上にある[STOP]と書かれているキー)を押します。すると、
ピー、と音がして、
^C
Break in **
Ok
と表示されます。これは、プログラムや、コンピュータに以上が見つかったわ
けではなく、″**番で、プログラムの実行を中止しましたよ。″ということを
伝えるものです。STOPキーを使用することにより、プログラムが破壊されたり、
コンピュータがいかれたりすることはありませんので、御安心下さい。
次に、先程打ったプログラムをもう一度見てみることにしましょう。プログラ
ムを見ることは、″リストを見る″といいます。リストを見るときは、 list
コマンドを使います。使用方法は、 list[RET] です。リストコマンドを
打ち込むと、すぐさま、先程打ち込んだリストが出てきます。しかし、よーく
見てみると、小文字が大文字に変換されています。これは、BASICが、プ
ログラムを見やすいように整理してくれているのです。動作には、支障ありま
せん。また、このコマンドを長いプログラムで実行すると、読みたいところを
飛び越して、最後まで一気に表示されてしまいます。しかし、コントロールキー
(左端の列にある[CTRL]と書いたキー)を押したまま、キーボードの、文字の
[S]キーを押すと、その流れが、一時停止してくれます。表示を再開するとき
は、もう一度先程の操作を行います。
しかし、これではスクロールもできないし…、ということで、編集する時には、
edit コマンドを使用します。使い方は、
・edit 100 (100行目から編集をはじめる)
・edit. (最後に編集したところや、エラーが出たところから編集をはじ
める)
です。
[ROLL UP]、[ROLL DOWN]キーで上下させます。編集したい文章が出て来たら、
スライドをやめ、カーソルをその部分にあわせて、通常通り打ち込んで下さ
い。この際、リターンキーを押すのを忘れずに!
それでは、このプログラムをディスクに保存してみましょう。保存する時は、
save コマンドを使います。ここでは、ファイル名を calc.bas とします。
save "calc.bas"[RET]
さて、本当にセーブされたのか、見てみることにしましょう。
files[RET]
ドライブ1の中に入っているファイルの一覧が表示されましたね。このコマン
ドで、ファイルの一覧を見ることができます。
このコマンドの使い方を下に書きます。
files <ドライブ番号>
DISK−BASICをお使いの方は、<ドライブ番号>の所にドライブ番号
を、DOS−BASICをお使いの方は、<ドライブ番号>の所にドライブ番
号をA、B、C…で、"a:"の様に書き込みます。
次に、先程セーブしたものをロードさせてみましょう。ロードさせる時には、
loadコマンドを使います。
load <ファイル名>
ここでは、<ファイル名>は、 "calc.bas" ですので、それを入れてみましょ
う。
load "calc.bas"[RET]
ロードすると、Okが表示されます。さて、それでは、このファイルを実行させ
てみましょう。実行のコマンドは、runでしたね。
先程と同じ動作をするはずです。STOPキーを押して実行をやめ、listコマンド
で中を見てみましょう。きちんと保存できていますね。
このファイルを、今度は dummy.bas という名前で保存しましょう。
保存したばかりですが、このファイルを消してみましょう。
まず、filesで、このファイルの存在を確かめます。発見できましたか?正し
い操作でやっていれば、あるはずです。次に、このファイルをディスクから消
去します。ファイルの消去は kill コマンドを使います。
kill "dummy.bas"[RET]
Okが表示されたら、ファイルは消されています。filesで確かめてみましょう。
確かにありませんね。
ここでもう一つ、newというコマンドを紹介します。このコマンドは、現在
入力されているプログラムを、コンピュータ上から消す、という動作をするコ
マンドです。
まず、listでプログラムの存在を確かめます。先程ロードしたものがあります
ね。では、newしてみましょう。
new[RET]
では、本当に消えたか確かめてみましょう。
list
Ok
リストが表示されずにOkが表示されましたね。これは、表示すべきプログラム
がない、ということなのです。
これで、編集コマンドの基本的なものは覚えていただけた、と思います。
最後に、前回、今回と、″コマンド″という言葉を使ってきましたが、BA
SICをする際には、″コマンド″のことを″ステートメント″と呼びます。
次回から、ステートメント、という言葉が出てきますが、混乱しない様に注意
してください。
では、今回の解説は、この辺で終わらせていただきます。
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